2013年12月05日
中医協総会 ~長期投薬、多剤投与の議論~
11月29日、
中医協総会が開催され、27日に行われた総会に引き続き、入院医療を中心に議論されました。その中で、争点となった議題は、「長期投薬」と「多剤投与」についてです。
出典:第261回中央社会保険医療協議会 総会(11月29日開催)
厚労省配布資料P143より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030979.pdf
「
長期投薬」については、「500床以上で紹介率が一定以下の病院について、投薬日数によって投薬に係る費用を制限する」ことになりました。これにより、長期投与が可能な安定した患者さんを小規模病院や診療所に逆紹介することが期待されています。
診療側委員からも「大病院が長期投薬をしているため患者の逆紹介が進みにくい」「通院間隔が長くなることによって、病状が悪化した場合、医師が患者の変化に気づくことが遅れる」などの長期投薬の問題点が指摘されています。
また、「多剤投与」に関しては診療側委員から、「一医療機関で7剤以上処方した場合、8剤目から薬剤費は減算されているが、複数の医療機関で7剤以上処方した場合は減算されていない」といった点を指摘し、「7剤規制の撤廃」を訴えました。
一方、支払側委員は、「多剤を服用することによる副作用は否定できない」といった主旨の意見を述べ、「7剤規制維持」の立場を示したため、同議題は結論に至りませんでした。今後、「なぜ多剤規制するのか」「(規制する薬剤の数は)なぜ7剤なのか」「規制をする場合、他に方法はないのか」等について、改めて議論することになりました。機能分化の推進とともに医療の質の面からも、薬剤の処方のあり方についても再考する時期にきているようです。
出典:第261回中央社会保険医療協議会 総会(11月29日開催)
厚労省配布資料P161より
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030979.pdf
【参考資料】
中央社会保険医療協議会 総会 (第261回)議事次第
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000030938.html
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